皆さんの投稿レポート 「S×K  酒井祥子・キムラクニヒコ二人展」

07/02/2010

「皆さんの投稿レポート」第16回目は、
2010年6月13日から28日まで、北の丸 tinyギャラリーで開催された、
「S×K  酒井祥子・キムラクニヒコ二人展」です。

投稿頂いたキムラクニヒコさんは、2008年の高円寺でのミニ個展で
投稿レポートをお寄せいただいています。
あれから、2年! 月日の経つのは早いものです!
今回は、二人展だったそうです。
どんな展示会になったのでしょうか。皆さん、ご覧くださ~い!

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「S×K  酒井祥子・キムラクニヒコ二人展」 キムラクニヒコさんより
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6月23日より開催いたしました企画展
「S×K  酒井祥子・キムラクニヒコ二人展」は、無事に終了しました。
ギャラリスト・中澤ゆうこ氏のご厚意のもとに企画された、
若手作家二人による小作品展でし た。

両作家は、北の丸tinyギャラリーで顔を会わせる仲間です。
中澤氏によれば、作品的な共通点は、はっきりいってありませんとのこと
(ブログにて公言しております)。
では、なにゆえ共通点のない二人が合同展をするのかといえば、
サンマと大根おろしのように、異質なものこそが面白いという
キムラの主張もいくぶんか採用されていると思われます。

作品プレートにも、作品名はあっても作家名はなかったため
(実は、両作家とも書き忘れていたため…)、
むしろ意外なハプニング性が演出できたと思います。


(DMより)

酒井祥子さんの作風には、
奥ゆかしさ、静寂さ、いさぎよさ、品の良さが魅力です。
一言でいえば、「和」のテイストとも言えましょう。


 酒井祥子 作
 左「SKY TREE」(アクリル、キャンバス)
 右「空へ」(アクリル、キャンバス)

しかし、作家自身は
ジャクソン・ポロックを敬愛している意外な一面も持っています。
飽くまで日本画ではなく、アクリルでの表現を追求しているところに、
静かな反逆心 をかいま見るようにも感じます。


 キムラクニヒコ 作
 左 「乙女心を無闇に刺激しているところ」(油彩、キャンバス)
 右 「頭にお皿を載せて姿勢を良くしようとしているところ」(油彩、キャンバス)

一方、キムラクニヒコの作品は、
人間の心象風景を動物にたとえて描いています。

キムラ(すなわち、このわたくし)は、
「動物たちの正体不明の心模様」と説明しています。
とはいうものの、キムラは自分の絵については、
物語風にながながと説明をするのが常なので、
「正体不明」と良いがたいことに作家自身は気がついています。


(DMより)

ギャラリスト・中澤ゆうこ氏が志向しているのは、
ギャラリーをひとつの劇場の演出する試みのようです。

このたびの展示会では、単に絵を壁に飾るというだけではなく、
作家への一問一答をパネルで掲示してみたり、
絵の評価を印で求める「篆刻拍手」
(ミクシィボイスの「イイネ」に相当するもの)
などのようなささやかな“遊び”も、試みました。


 酒井祥子 作
 「篆刻拍手」(篆刻によるデモンストレーション)

出版・書籍関係者の方々の出入りが多いことは、
神保町の特徴でありましょう。
また、北欧アート風のこだわりを持った店舗なども数多く存在するために、
センスが磨かれた客層の流れもあったように思われます。

日本で最初に「画廊」が出来たのは、
1910年に高村光太郎 が神田淡路町に開設したのが始であるという説もあり、
ギャラリー有志によって
「文化発信の地・神田--画廊生誕100周年記念大賞展」
なるコンペも、 今年の夏は企画されています。

わたくし自身も9月に個展を控えており、
その舞台となるのは、やはり神保町なのでありました(ギャラリー福果)。
いま日本のアートは、神保町が熱いと思います。


 左 「ディアスポラ」(キムラクニヒコ/油彩、キャンバス)
 右 「朝顔飛行」(酒井祥子/アクリル、キャンバス)

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●ちてなの感想●

キムラクニヒコさん、どうもありがとうございました!
わたくし、文章に引き込まれてしまいました!

およそ出品作品の半分が新作だったそうです。
キムラさんの作品の写真がもう少し観たかったですねー。

キムラさんのブログを拝見しましたら、
「自分の絵のことはよく分からないけれど、
 人の絵のことはよく分かります(?)」と、
ご一緒だった、酒井祥子さんの作品を真摯に観ている姿がありました。

そして、貪欲とまではいかないけれども、静かに、せいいっぱい、
ご自身なりのアンテナや目や耳をこらし、様々なものを仕入れ、
身にしていこうとしている素直な意欲が淡々と伝わってきました。

実は、ちてなも、
「自分のことはよくわからないけれど、人の絵を見るのは大好き」
という共通点はあります。

そして、ちてな自身描いているイラストや、文章、写真について
人から具体的に批評を受けたり、評価を受けたことはありません。
ですから、きっと妙な癖は多々あると思うのですが、
「自分の劣っているところを観るより、
 人の良いところをたくさん観て刺激を受けたい」ほうが先です。

ただ、ある雑誌で、絵描きさんが、こんなことを言っておられました。

「自分の顔をきちんと描けるようになったら、ようやく一人前。
 それまでは、例え中学生であっても、95歳であろうとも、半人前」

この言葉は衝撃を受けました。

普段、自分の顔をまじまじとみることもありませんし、
似顔絵を描くこともありませんが、多分、恐らく、
しわや、たるみや、ゆがみ、そばかす、しみなど、
見たくない部分は見ないで描かないで逃げてしまうでしょう。

自分の一生が刻まれている顔。自分そのものの顔。
これから先も、この顔で生きて死んでゆくのです。
変える訳にもいきませんし、仮面を被って過ごすわけにもいきません。

ただ、人相は、日々の暮らしの心使いで変わってゆくのだそうです。
目は口ほどにものを言う・・・ように、大いに反映されるのだそうです。
ですから、いつでも、「自分の顔」に自信を持って自分という人間を好きで、
誇りに思い、自身を応援しながら、清々しく生きて良いのです。

昔、神様は自分の分身として、男の人間を作りました。
その男から、女を作りました。
そうして、今、長い年月があって人類がいます。

虫も魚も植物も動物も、さまざまに進化してきました。
進化の過程で、余計なもの、不必要なもの、邪魔なものは削ぎ落とされ、
活用できる部分、よりよく動けるよう、発達してゆきました。
生きてゆくために、生き残るために、子孫を繋いでゆくために。

キムラクニヒコさんの描く動物たちは
いつ、どんな進化、変化を遂げることでしょう。

急ぐ必要は、まったくありません。
じたばたと、大海原やサバンナをひた走っていいのです。
ひとり静かな夜に、満月を見て、砂漠で泣いてもいいのです。
うらうらと、朝焼けに胸焦がれながら、波打ち際を漂うこともあるでしょう。
目に見えなくったって、昨日より、今日、今日より明日、
刻一刻と、着実に、変わり、進んでゆくのです。

キムラさん、そして、酒井さん、おふたりが、
この二人展を通して、二人展を開催する前より、
ひとりで描き続けてきた時より少しでも、
何かわかちあうものがあったなら、
今すぐではない、いつかどこかで、
はたと筆に降りることがあるかもしれませんね。

久しぶりの投稿レポート、嬉しくて
ついつい長文になってしまいました、すみません!
やっぱりね~、、、、観に行ってない、ちてなが言うのもなんですが。

実物を観ましょう!!! 原画を観ましょう! 
生み出されたものは、確かに、息をしております!

その展示された時間、その一瞬、その場所全部が作品であり、
描いた方、観た方、全員の胸の中で、永遠に生き続けるのです!

キムラクニヒコさん、このたびは、どうもありがとうございました!

(二人展開催に向けて書いてあった、おふたりの言葉)

“「この絵いいなぁ」と思ってくれるだけで私は十分うれしいです。
 そう思って日々制作しています。”(酒井祥子)

 ●酒井祥子のブログサイト「絵具のカオリ」
    http://shoko38.blog63.fc2.com/

“描くことは生きること。描くことは膨大な罪を犯しつづけ、懺悔しつづけること。
 作品は、その末に現れた肯定。(キムラクニヒコ)
 
 ●絵描きキムラクニヒコのホームページ
    http://www.kimukuni.net/



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