皆さんの投稿レポート 貴志勉さん「手によりそう器展」

03/27/2009

「皆さまからの投稿レポート」第8回目は、
2009年3月20日から4月5日(日)まで開催される、
貴志勉さんの「手によりそう器展」です。

それでは、皆様、どうぞご覧下さい☆

---------------------------------------------------------------
「貴志勉 手によりそう器展」 貴志勉さんより。
---------------------------------------------------------------

今回の開催会場は、香川県木田郡三木町にあります、
「ファイブ・ペニイズ」。インテリア館TADAの2階です。

今回のDMが、こちら。
「手に寄りそう器」 展 ということで、
「持つ」ことを意識した器中心の内容です。

握力の弱い人、弱ってきた人等が楽に持てるマグカップ。
幼児の器、左利きの人の為の器であったり、
ユニバーサルデザインと言うほど大層な物ではなく
ちょっとだけ工夫したり、先人の知恵を借りたりしています。

また
思わず手を添えたくなる、一見不安定な花入れ。(実はこけにくい)
上げ下ろしの時、指先がスッとかかるお皿や、定番の音のするカップも。

昨秋のユラユラ揺れる「掛け花入れ」に続いて
スプリングの上でユラユラ揺れる「一輪挿し」も

新開発のマグネット式のフォトスタンドなんかも・・・

会期は、4月5日(日)まで開催中です。皆様のお越しを、お待ちしております。


■ファイブ・ペニイズ
 香川県木田郡三木町井戸2606-7 インテリア館TADA 2階
 Tel & Fax 087-898-2237

●ちてなの感想●

貴志勉さん、どうもありがとうございます。
「手に持つ」を意識した、器展ということで、
そういえば、あまり考えてなかったなと思います。

でも人は、赤ちゃんから幼児、子ども、少年少女、
青年、大人、中高年、老齢者とどんどん年月が経つにつれ、
必要とされるものが徐々に変わってきます。
男女、子ども、大人、大きさは統計的に同じこともあるかもしれませんが、
ひとりひとりの手指の特徴は、千差万別でしょう。

自分自身、マグカップや紅茶のカップを選ぶ時は、
実際に使うことを想定して、手で持って確認してみますものね。
お金を払って、毎日使うものを購入する以上、妥協は絶対しません。

ちてなにとって、ちてなの指にすっぽりはまって
色柄も形も気に入ったものだったとしても、
ちてなより手が大きい人もいるし、指の太さも厚さも人ぞれぞれ。
万人が、それを気に入る、使いやすいかどうかは、また違ってくる。

「ものづくり」ってゴール無いですね。
挑戦し続ける、吸収して放出しては、からっぽになって、
また吸収しながら形にする。この繰り返しでしょうか。

「手に持つ器」でちょっと思い出話を。
ちてなが普通の会社勤めをしていたときの部署の部長さんは、
警察署長を勤めていた方で、定年で辞めた後にこられた方でした。
背も高く体格もよく声も大きくすごく迫力ある怖い方でした。
ただえばってるんじゃなく、頭が良くて、筋が通っていて理路整然でした。
的確に状況を判断し、解決案を出す。なまはんかは甘えは通用しない、
厳しいけど凄く皆が頼りにしていた信頼できる上司でした。

もう毎日、毎朝、お昼、おやつ、夕方、部屋を出たり入ったりするたび、
お客様やお偉いさん方、警察、消防関係の方々などが来て、
応接間のソファーに座ってお話し、会議、相談、交渉ごとが始まるたびに、
お茶を出し、片付け、洗っては、またお茶を出してました。

8年いて、後半の2年、部長さんはリウマチになってしまい、
やがて杖をつくようになり、日に日に、手が痛い、手がしびれると話してました。
毎日あちこち見て歩いてアドバイスしたり注意、指導したりと、
目を光らせて闊歩していた、言うなれば、たくましい野生の熊さんが、
ゆっくり歩く、移動にも時間をかける象さんになったような感じでしょうか。

「ちーちゃん、手が痛いよ~」
杖をつきつき、あいまを見ては、ちてなの隣の席に来て
「手がしびれるんだよ、もう老いぼれだなあ。薬も利かないし。
 でもここの会社は俺を辞めさせてくれないんだよなあ」
顔は笑ってましたが、ほんと、辛そうでした。

「ちーちゃん、おやつ食べたいなあ。あれ買ってきて」
毎日、部長さんが食べたい、というデパートの地下や
名産展のお菓子を買いに行って、みんなでおやつに食べました。

「ああ、美味しい♪」「お茶が美味しいなあ♪」
と笑顔で子どものように食べてお茶をすする部長さん。
一緒に食べてたら、確実に太るとわかっていても
つられて皆で一緒になって、たわいもない話しをしながら食べる。

8年見ていて、最後、ほんとうに、部長さんは
20代の小娘だった自分ですら感じました。
丸くなって丸くなって、柔和で温厚、こどものようでした。

へんな話し、一日24時間なら、ご家族より長い時間、
一緒に過ごしていたかもしれません。その部長さんのお葬式が
わたしが初めて参列したお葬式になってしまいました。

今でも、あの、部長さんにお茶を8年間入れ続けた、湯のみ。
鮮明に思い出せます。何焼きなのか、わかりませんが、
茶色とオレンジと黄色が入れ混ざったような、ごつごつしてて、
ひとくせあって、でも横がいちぶ凹んでいたりと、
持つのにちょうど良い形のお湯呑み。
部長さんらしい、部長さんそのものだったと思えた器でした。

顔もやせ細り、手もしわしわ、青黒いものがでてきても、
その手で、毎回、その湯呑みで、最後まで、お茶を飲んでいた。
部長自身と同じく、最後まで、役目を全うした、見届けた、
与えて、捧げた。素晴らしい器だったんじゃないかなとも思えます。

今思い返すと、あんなに「その人らしい器」は
わたしにとって初めてだったかもしれません。

ちょっとしんみりしちゃいましたか、すみません。
最後に、この、フォトスタンド、すごーーーく、かわいいです!!!
めっちゃ、わたしの趣味(好み)です♪
月の沙漠の絵とか、ここに入れてみたい(笑)


貴志さん、このたびは、どうもありがとうございました(^0^)/☆

⇒ 今回、ご投稿いただいたのは・・・
   貴志勉さんです!ありがとうございました☆*

  ■貴志勉・Studio・P 
    http://www.d3.dion.ne.jp/~walama/p/index.htm


はてな・twitter・facebook


トラックバック

このページのトラックバックURL:
http://app.dcnblog.jp/t/trackback/104620/19067947

このページへのトラックバック一覧 皆さんの投稿レポート 貴志勉さん「手によりそう器展」:


コメント


コメントを投稿