ギャラリー喫茶ゾーエー「縁~en~ロイヤルアートスクール」&9月のコンサート

10/05/2007

9月29日(土)、世田谷区梅ヶ丘の「ギャラリー喫茶ゾーエー」さんの
「縁~en~ロイヤルアートスクール3回目の集い」と、
9月のコンサートにご招待されて、行ってきました!
今回も、作家さんに取材は無しで、わたしの感想のみのレポートです。
皆さんも、一緒に見ているような感覚になって頂けたら、嬉しいです♪

まずは、ゾーエーさんに行く前に、前にも1度、通った、
なかなか滅多に開いていない、雑貨屋さん「クーアンさん」に寄った所、
あいてました♪わ~い♪こちらでのお話しは、下の画像を押して、
「ちてなコレクション」で続きをどうぞ♪(別窓です)

そして、展示会鑑賞の後、コンサートまでの3時間で、ぷらっと
下北沢に行ってきました。そこで、「東京ドロップスさん」「ワンラブブックスさん」
という雑貨屋さんを発見!特に、「ワンラブブックスさん」では、
すご~~く気に入ったものをGET!!!これです ↓

もうすっごく可愛くて、お気に入りです♪こちらのお話しは、
下の画像を押して、「ちてなコレクション」で続きをどうぞ♪(別窓です)


さてさて、ゾーエーさんです!まず、8人の作家さんの作品の展示会である、
「縁~en~ロイヤルアートスクール3回目の集い」を鑑賞してきました。
1つ1つ、見ていきたいと思います。まずは、

入ってすぐ左側の壁際、大きなギターに挟まれてる2作品です。

こちらは、桑原佳子さん「夏祭り」。
お祭りに来た家族連れやお子さん達が、夜店を覗こうと賑わってます。
どうしても、お子さんが指差してるのとかに、目が行っちゃいますね。
あと、赤い洋服の女性がインパクトあって、目が行ってしまいます。

木村正巳さん「朝日のあたる峠々」
この絵を見た瞬間、口に出たのは「かっちょいいい~!美味しそう~☆」
(・・・すみません・・・(A^-^;)
ちょっと、光と影でわかりづらいかもしれませんが、
山肌が白いんだけど、ロックアイスみたいに、
ぱきぱき折れそうな、美味しそうなアイスクリームみたいで、
神秘的なんだけど、触れてみたい親しみが湧いてきます。

宮島ゆかりさん「金魚」。この青さがたまりません。
静かで深くて金魚しか目に見えない、まさに金魚が泳いでいます。
ゆうらりゆらりと、金魚が尾を振り見せながら泳ぐ姿。
時折、小さな水泡なんかを口から出したりして、
金魚って、見てて飽きないですよね。
金魚を見つめるときの、なんともいえない、
「水の中にいる動く宝石」を見る感覚というんでしょうか、
そんなものが蘇ってきます。

yukoさん(宮崎裕子さん)「美しきもの」。
こちらは、一目で気に入りました。可愛い!面白い!
海とお花畑が一緒になったみたいで嬉しいです。
ひらひらくるくるとした、海草のような緑のもの、
ピンクや緑、水色のきらきらした眩いもの。マンボウの雄大さ。
このままこういうオブジェがあってもいいんじゃないかと
癖になってきます。オルゴールをもう1度巻きたくなるような、
はかないんだけど、その枠の中で、何度も再生したくなりますね~♪

こちらは、真ん中の、ついたてにかかってる作品2点。

脇田昇さん「雪道 田ピット号」。
犬がたたたた~っ!とひた走ってる姿が、実際に動いてるように
浮かんできます。飛び散る雪や地面の土も想像できます。
嬉しくてしょうがないという、ワンちゃんの後姿がとても可愛いです。
向こうに見える赤い車といい、手前の雪が積もってるもこもこ感が、
「雪が降っているんだ~☆」というのがわかって、嬉しくなります。

桑原佳子さん「木漏れ日の中で」。
実際、この席に座って、見上げると、こういう状態なんです。
5月頃ですかね~?清々しい空気の気持ちよさ、緑の眩しさ、
木々のかおり、風に揺られて出る葉のこすれあう音など、
散歩してる気分になります。清涼感がとっても気持ちいいです~☆

こちら3枚は、中に入ってもすぐに目立つところです。

Fujieさん「虜」。展示されている作品の中で一番大きいでしょうか。
題名からすると、自然に虜・・・という意味でしょうか。
わたしの率直な感想は、ただただ目の前の赤い服のお子さん
(幾つなんでしょうね・・・7,8歳~12,3歳くらい?)
がどどんと目の中に入りまして、大自然を目の前にしても、
未来が輝いている、将来が楽しみな、これからを背負って立つであろう
子ども自身の成長、未来という、子供のいろんな可能性のある生命力、
そっちに目が行ってしまいましたね。子供に虜ってやつですね。
まあ、わたし自身が、姪っ子が生まれたばかりで、普段から赤ちゃんや
子どもに目が行っているから、だと思うんですね、このとらえかたは。
自然もいいけど、我が子にメロメロ!って、単なる親ばかですね(苦笑;)

井上知忠さん「リズム-Ⅳ」(右)「SOUL-Ⅴ」(左)。
こういうの、大好きです~♪
「リズム-Ⅳ」は、まさに、ゾーエーさんで鑑賞してると、
ジャズが流れていますから、ぴったりで、嬉しくなってきます。
自分の中にあるリズムって、決して人と同じじゃないし、たくさんある。
でてこない仕舞いっぱなしのものもある、
人とは、あい重ならない部分も多いかもしれないけど、
そんな一人ひとりが集まって、なにかひとつの目的を考えようとした時、
思っていた以上の旋律が生まれてくることもある。
人や情報に左右されないで、自分自身から出てくるものを
大事にしたいな~と思いましたね。

左側の「SOUL-Ⅴ」は、自分の心なのか、地球なのか、宇宙の惑星なのか、
丸いものから、白くて黒い煙のようなものが淡くぼやっとたちこめています。
この「ぼやっと加減」が、まさにソウルかも~♪っと、
ひとりで、ひとつのポイントに魅かれて、うきうきでした*
ぐるぐるとした、土の感触を想像させる、触れたくなるような、
凸凹があって、そこがまたとってもきゅーと♪かきまぜたくなります*
世の中、わかりきってる、わかりやすい、わかって当たり前な事が多いですが、
なんだかよくわからない、なにがでてくるかわからないって、楽しいです。
また、そんなふうでありたいなと思います。

お隣は、感じの違う2作品が並んでいます。

木村正巳さん「湖畔」。これはまた、す~っと、ヒートアップした1日が
落ち着くような、穏やかさに、安心してしまいますね。
木の葉っぱ部分、川の部分、地面部分など、いろんな色が混ざっていて、
パステルカラーが爽やかです。どうやって描いてるんだろう?
と嬉しくなってきます。う~ん、見ていると、サイクリングしてくなってきます*

宮島ゆかりさん「雪」。非常に不思議なもので、
見るたびに、気になってくる絵でした。山の中腹(?)で、
赤い屋根の小さな家が見える・・と気付いてから、
何度も店内を写真を撮るのに、行ったり来たりしますが、
何度見ても、その都度「あれ?こんな絵だったっけ?」と気になります。
また、どの方向から撮っても、思うように「うん、よし、いいぞ」と
納得いく写真が撮れず、実物の絵のほうが、数段百倍とってもいいです。
この絵のよさ、「じわじわと、見れば見るほど気になってくる」を、
写真や文書でお伝えできず申し訳ないのですが、
見るたびに、ああ、これは、いい絵なんだなと感じました。
持って帰って飾って、ずっと見ていたい、
多分、何年経っても、どこの角度から見ても、飽きる事が無い、
どんな気持ちの時に見ても、多分、新しい発見がありそうな。
そんな絵なんだと思いました。こういう絵との出会いは初めて!
びっくりでしたし、嬉しいですね☆

最後、カウンターの壁に飾ってある、「礼文島の夕日」伊加清さん。
しぶいです!夕日に、赤紫の夕暮れ。自分が中年男性になって、
ひとりでぷらっと旅行に行って、眺めてる・・・そんな気分になります。
過ぎていった少年・青年時代。今はもう高齢期を迎えるべく、
疲れた体と精神を、ひとまず、やんわりなだめすかしつつ、
そんな自分にいいのかとためらってみたり、
受け入れるしかないと観念してみたり。
な~んて、かなり妄想ですが、ひとりで見ていたい夕日です!
脇に飾ってある、吾木香がまたいい具合に「黄昏」を演出しています☆

ああ~、この絵は、少し離れて、遠くから見ると、またさらにいいですね♪
さっきのは、近すぎたかな?自分の人生も、たまにはこうやって、
遠くから見るようにしないと駄目ですね~。

今回、8人の作家さんの、12点の絵を鑑賞してきましたが、
30代~50・60代の皆さん方という、いろんな方が集まった展示会で、
どの作品もバラバラ、それぞれ違っていて、とっても楽しかったです。
ある意味、皆さん、わたしからしたら、人生の先輩です。
絵を見ることで、人の生き方や、気がつかなかったものを
感じることができるって、ありがたいです。

この日は、夜から、9月のコンサートが開かれました。
取材の感謝と御礼ということで、今回、マスターの髙木さんから
無料でご招待いただきました!ありがとうございま~す(^0^)/☆

いったん閉店し、3時間後来てみると、中はこんなふうに
コンサート用に模様替えされていました♪
入り口脇に、ピアノを挟んで、囲むように椅子に座り、
マスター髙木さんの奥様とお嬢様とで、
ピアノの演奏と、日本の歌、賛美歌などをご披露くださいました。
カウンター側にも椅子があって、わたしは、カウンターに
座らせてもらって、ワインを頂いてました♪

第一部では、バッハのマーチや、パルティータ第6番ホ短調、
モーツアルトのキラキラ星、ドビュッシーの子どもの領分の演奏、
日本の歌では、夕やけこやけ、里の秋、ちいさい秋みつけた、
母、ふるさと、もみじ、月の砂漠、お月さんとぼうやなどを
歌ってくださいました。
20分のお食事&休憩タイムを挟んで、
第二部では、間奏曲カヴァレリア・ルスティカーナ、賛美歌、
ラウンドダンス、酔っ払いの歌 バルトーク「子供のために」より、など。

日本の歌を聴いてて思ったのは、歌詞がきれいだということ。
歌詞カードを頂いて文字を見ながら歌声を聴いていたので、
余計かもしれません。言葉選び、言葉使いがシンプル。
子供の頃に、よく歌っていた童謡、日本の歌を、もっと今の子供、
小学校ではたくさんたくさん、歌って欲しいなと思いました。
覚える為に歌うんじゃなく、歌詞にもっと時間を費やして欲しい。
昔の日本はこうだったんだという、想像がもっとできるような、
今の日本では少なくなっているけど、昔はこうだったから、
こういう歌ができたんだという背景を知ってもらいたいなと思いました。

同時に、ご高齢の方も車椅子でいらっしゃってたのですが、
その方がちゃんと口ずさんで、ご自分も歌われていらっしゃった。
この様子を見て、難しいかもしれないけど、
今の介護・医療現場、ご高齢の方が集まる場所で、
目の前のことをきちきちと終らせることだけに集中するのではなく、
人として最後の時間を少しでも尊くいられるような、
生きてきてよかったと少しでも思ってもらえるような、
手助けができる時間も是非、もてたらいいのになと思いました。
子供のときに親から歌ってもらった歌は一生忘れません。
そして、年を経て、人生を生き老いた方々にとって、
子供のときに歌った旋律というのは、懐かしいご褒美かもしれません。
年々少なくなる子供、年々増える高齢者。
このふたつを、もっと、純粋に近づけて安心してもらえたらいいのにな~と。

日本の童謡は、日本の歴史であり文化であり伝統であり誇りです。
日本で生まれ育ったもの同士、失われつつある、この日本の良いところを、
そのとき、そのとき、等身大で考えられたらな、と思いました。

このコンサートでは、曲と曲の合間に、説明を入れてくださいまして、
非常に興味深かったです。なかでも、「子供のために」の、
酔っ払いの歌の作者のバルトークという方は、
ハンガリーの作曲家で、民族音楽の収集、研究に従事したそうです。
ハンガリーでは、民謡を生かして、音楽教育に使い、
子供たちに歌い継がれているというのを聞いて、
まさに、日本でも、そういうことが必要なんじゃないかなと感じました。

賛美歌は、外国語かなと思ったら、日本語で歌ってくださいました。
賛美歌が何かも知らず、暮れの大晦日に聞く第九くらいしか
イメージ湧かなかった自分としては、ちょっと意外でした。
「静けき川の」「丘の上に十字架立つ」「この子供たちが」
「きみの賜物と」「アメージンググレイス」。

すべて、初めて聞くものばかりでしたが、
ピアノ演奏が、お店の中という凄く近い空間で聴けたこともそうですし、
この至近距離で、ソプラノの歌声が聴けただけでも、大満足!
震える声、振動というのは、こころをまっさらにしてくれますね。

賛美歌というのは、聖書に書かれてある文章の部分をとって
歌詞を書いているそうですが、段々、使われなくなった言葉もあり、
21世紀に向けて、新しい言葉を使っていきましょうという動きがあるそうです。
なので、比較的新しい、1800~1900年代に書かれたものもあるんだとか。

わたしは、キリスト教でないのと、周りにキリスト教の方もいないので
知らなかったのですが、説明の中で、
「彼らはもはや戦いを学ばない。祈り、平和のために働く」
という言葉があって、凄く的を得ているなと感心しました。

わたしたちの前には、いろんな情報や選択が待ち構えています。
これくらい・・・誰も見ていない・・・まあ、いいか。
小さな葛藤すら負け、ずるずると望んでいない方向に自ら足を突っ込み
自分の願う希望、平和、平安とかけ離れてしまっている今すらも、
人やものや都合のせいにして逃げてしまう。
こんなはずじゃなかったんだけどな~と
結局甘やかし、放棄している、肥大気味の自分。

自分自身の中で、悪と思っていることを拒否し貫き、
潔く自分の目指す平安のためにできることを維持すること。
自分を律する部分がきちんとしていないと、平和なんて語れない。
自分は平和でいたい。それは勿論。大事な人も平和であって欲しい。
大切な人、知ってる人やお世話になってる人、尊敬している人、
守りたい人が多ければ、平和であってほしいところが増えてゆく。
ただ、それだけなのかもしれない・・・。

ようは、もっと、自分、ちゃんとせーよ!の一言ですね。
(そう、わたし自身・・・であります(^-^;)
このあと、ワイン1本飲んで、ビールも飲んで、
モンゴル帰りのカメラマンさんと話が弾んで(でも名刺交換もしていない、
お名前もお聞きしていない、挨拶もしていないという失態をおかす。。。)
最後、有頂天になってご機嫌で帰ってきました。
あああ~凄く楽しかったです!!

ギャラリー喫茶ゾーエーのマスター髙木さん、ピアノの髙木歩さん、
ソプラノの髙木道子さん、どうもありがとうございました(^0^)/☆

■ギャラリー喫茶ゾーエー
 11:00~22:00  日曜 定休 
 東京都世田谷区梅ヶ丘1-16-4  TEL 03-3706-7905
 小田急線梅ヶ丘駅南口より徒歩3分



久保田英津子さん個展「窓辺に猫とふわふわ」

09/27/2007

9月3日(水)、銀座のボザール・ミューさんで、開催された、
久保田英津子さんの個展「窓辺に猫とふわふわ」を見て来ました!

久保田さんは、高円寺の猫の額さんで見つけた個展のDMに一目ぼれし、
初めて知りました。6月に開催された、銅版画展のDMだったのですが、
残念ながら、その時は行けなかったので、
今回は絶対に行くぞ♪と決めてました!
わたしは、銅版画は、長谷川潔さんが好きで、
洋画では、アンリ・ルソーや、マグリットが好きなんですが
久保田さんも、ルソーやマグリットがお好きで、
長谷川潔さんの展覧会を見に行かれた事があるそうです!嬉し~いっ☆
そ・し・て、なんといっても、わたくし、雲が大好きです。
小さい頃から、車の中で、ずっと雲を見ていました。
雲は飽きない。いつまででも見ていられます。
個展のテーマの中に、「ふわふわの雲」が入ってます!
絶対楽しそうだぞ☆ワクワクしながら、向かいました!
銀座は2回目。暫し迷子になりながらも、なんとか辿り着きました。

入ってすぐ、ドアを開けて一番最初に目に入った、「雲の樹の窓」
すごーーくインパクトあります!もう、ぱっと、すぐ赤いジョウロに目が行き
「かわいい・・・♪」と思って目を上げれば、アーチ型の窓辺に植木と雲ですよ!
雲・・・なのか、雲の樹を育てているのか。
ミャーン(この猫ちゃんです)の頭の上の葉っぱと、その斜め右下にある、
植物の緑色がまたいい~!!そして、この壁の質感がいい!
入って一瞬で「久保田さんのミャーンワールド」に突入です*

「ねこさん-言う-」赤い窓の扉が素敵。
手前の洋風コンクリート(?)の質感が本物みたい!
こちらの猫ちゃんは、チビロちゃんだそうです。
奥の細長い窓に、細長い木。その下の椅子。うわ~全部好き!
オレンジ色の紙電話で何か話してるようです。赤い線の先は・・・?

「ねこさん-聞く-」こちらは、ミャーンが紙電話を耳にあてて聞いています。
こちらも、手前の洋風コンクリート(?)の質感が素敵!
奥のアーチ型の窓に、丸い木。こういう変化が楽しいです。

「深呼吸っ」赤い窓を開けて、ミャーンの真正面の表情が清々しいです。
澄んだ空には、雲が泳いでいるでしょうか。
相変わらず、下の洋風コンクリートがいい具合です。

「窓辺にて・・・」う~ん、こちらもいいですねー。
こうしてみると、連作のようです。ひとつにまとめてみたいです。
四角い窓辺で、木が見えて、ちゃんと雲が流れていて、
赤い三角お屋根の建物見えつつ、
水色のカップで珈琲でも飲んでるのでしょうか。
ここまで見てきて、久保田さんの絵の中のバランス、好きです。
計算しつくされているような、計算されていないような、
どれひとつ欠けてもならないような。
窓も木も雲もさりげなくお話しの中の一員として生きている感じがします。

「夜のかけら」これまた、わたしの好きな要素がたっぷりです。
三角型アーチ(とんがり鉛筆型)の窓が三つあって、
机の上にリボンのついた杖。これで月を呼んだのかしら。
ミャーンの手にはガラスの容器が。その中には、月?!
でも、三日月はでているので・・・月の欠片?!相棒?
壁の青紫色の質感と、床の青緑色と、影。ぜんぶ好き~♪

「夜のかけら」はああ~これまた、どれも好きです!
三日月でしょう、黄色と茶色の洋風の壁の質感の具合。
丸いアーチ型の窓辺には、ミャーン。
上の小さなランプが三角系っぽくて、そのしゅっとした感じもいい。
外にある緑の植物も、静かな夜を想像させてくれる。
なんといっても、ミャーンの手にある、紫色のワイングラスがたまりません!!
それも、ぷっくりしたのじゃなくて、しゅっとした形なのがいい☆
なんで、こんなに、どこも好きなんでしょう。酔いたい気分になってきました*

「月明かりの窓」チビロちゃんです。
三日月、半月から少し膨らんだ、お月様に照らされた青い夜。
窓というか、ドアというか。なにかの世界からの出入り口でしょうか。
でてきたばかりなのかな。それとも、これから行こうとしているのかな。
どちらにしても、怖くないのは、下にある、おとぎの国に咲いていそうな、
小さなピンクのお花の存在かしら。可憐な存在感です。

「夏の青色々」うわ~。こちらは、バカンスでしょうか!
金縁、藤色の額が爽やかです。エーゲ海の建物みたいな、質感の壁と、
この窓型が四角なんだけど上だけ丸いアーチでかっこいい。
深い紺碧の海ともくもくの雲。神話みたいです。
透明のボトルや瓶が、なんだかギリシャ風。
(すべてわたしの想像です。実際の外国には行ってませんw
 多少ずれてても笑って許してくださいw)
左の植物が、これまた「夏」の感じがして、
はあ~♪南フランスにバカンスとか行きたくなってきますw

「黄色の窓辺」こちらは、ぱっと見てゴージャス!
金色の窓辺ですよ。四角い窓で、細長い格子が入ってて。
間から見える、細長い雲。下の窓枠に座ってるミャーン。
クッションとタオルが寛いでる感をかもし出してて。
左下はおやつかしら。右下にある細長い花瓶と、植物。
このお部屋の中は、ゆったりと、ミャーンのお城なのがわかります。

おっと、こちらは、動きがございますね。飛び出てきましたよ、
赤い三角お屋根の窓から、ジャックと豆の木みたいなのがw
指揮棒を振っている、ミャーン。
こんなことがあっても、ぜんぜん、ウェルカムだよね♪
題名は「にょきにょき」でした*

「雲の樹」う~ん。この壁の質感、ほんっといいですぅ。。
コンクリート打ちっぱなしの窓辺に、小さな建物と木が2本。
真ん中に植木。植木の上には・・・雲。はて?雲が生えてる??
ミャーンが、雲と木に背を向けている間に、雲の樹が成長してたりして、
ちょっとおとぼけチックに感じました。

「空の切れ端」」こちらも、ものすごく、大好物ばかりですw
え~なんていえばよいのかわかりませんが、かなり特徴のある窓で(笑)
透明で、斜めに雲が走って、もしくは泳いでいます。
斜めに雲が悠然と泳ぐのは、イルカが海を群れで泳いでるみたいで好きです。
左側にある、木の小さな棚。この棚、すごく気になる~♪
右側にあるピンクの花瓶には、緑の草が。ピンク色って所がまた好き。
そして、チビロちゃんの手の中に、ハウス型透明の箱。
その中には雲の切れ端がひとつ。こういうの、めちゃくちゃ好き~!

空を流れる雲をつかみたい、触りたい、持って帰りたい、何度思ったことか。
たとえ期限付きでもいいよ、手元に置きたいな~。だめかな。
儚い夢がここで実現されています。わたしの夢の欠片が、ここにあります。

「秋のある日」こっこれも、また、好きな部分がいっぱいですよ~☆
美味しそうなクロワッサン型の三つの雲。細長い木2本。
丸い台の上のミャーンは、手に四角い小さな箱を持っていて、
そこには小さな葉っぱが・・・!
右手前から、斜め奥へと延長線上に置かれる四角い箱。
その先は、細長い木。逆に右側の奥は、丸い木とサーカス?
ドラマすぎる・・・!こういうの、大好きだわ~♪

「空への路」あああ~!このシチュエーションも好きです!!
雲に、はしごをひっかけて、乗ろうとしているのかな?
わたしも、はしごを使って雲の上から月に登ろうとした夢を見たことがあり、
いつかその夢の状況を絵に描きたいと思っているのですが、
まさに、こちらの絵は、雲に乗れちゃいそうですよね♪
でも、はるか遠くにも見えるし、近くにも見える。
なんにしても、お茶をいただきながら、
ぽ~っと、いつまでも見ていたい1枚です。
ちょうど、展示の照明が写りこんでいますが、いい具合じゃありません?*

「晴れ所により雨」いや~。やられました。
とうとう、雲の樹が雨を降らしました。育成、成功です(笑)
というのは、冗談ですが、わたしがまさに夢見てた、
雲を掴んで、もって帰って、自宅に置いといて、友達になって、
雨を降らせたり雷を起させたり、雲本人の意思でさせてあげたい、
と思っていたことを、絵の中で見せてくださいました!
いいなー!!!憧れのまなざしです。目がはぁとです♪
ミャーンの「あらら、雨降っちゃった」という表情。
空にいる雲たちも、あらあらと見ているようです。
向こうに見える赤い三角お屋根の建物。小さな花達。
右奥の背の高い木。みんな、これから、次の展開がはじまりそうです。

エッチングも、味があってお洒落です~。空に向かう木のお城。
雲とお話ししているようです。題名は「塔の樹」。

「らくがき」ん?らくがきなの?地中にお城があるのかと思ったw
土の中って、空と同じように、どこまで続いているか謎ですよね。
ずっとずっとずっと掘ったら、違う世界に繋がるんじゃないか。
そんなこと考えたりしたことありませんか?

「冬の始まり」窓に降る雪がとても印象的です。地面のチェス版みたいな、
白黒模様が、こちらがまるで違う世界のようで不思議な感じがします。

「雲の樹 エッチング」う~ん。すごく好きです。雲の樹を抱えています。
植物や木々が点在し、家が見えます。遠くの山からハシゴが伸びています。
もしかしたら、ここでは、誰でも、
あのハシゴを登れば、雲がつかめるのかもしれない。
つかんだ雲を、あの家で、苗木にしてくれるのかもしれない。
この絵から、この展示会の「窓辺に猫とふわふわ」が生まれたのかもしれない。
ノスタルジックな雰囲気に、白い雲の存在がひときわ目立っています。

いや~今回、好きな絵がいっぱいでした!
ほぼ全部なんじゃないかという勢いです。久保田さんとは初ご対面でしたが、
お茶をいただいて、ゆったりお話しできました♪
久保田英津子さんは、美大を出た後、文房具メーカーに就職されます。
グリーディングカードなどで、イラストを描けるものと
思っていたのですが、できなかったため退職。
その後、同時期に辞めたイラストレーターのお友達から、
皆でグループ展をしましょう!とお誘いを受け、会社から解放されたし、
好きなものを描こう!実家に猫が2匹いたので、猫を描こうと決めたそうです。

その後、やっぱり絵を描くのが好きで、猫がいいなと思っていたところ、
猫専門の画廊があるよと教えられます。行ってみたらと言われ、
絵を持参して行ってみたのが、この、ボザール・ミューさんでした。
こうして、10年以上、グループ展や個展活動をされてきたそうです。

「のんびりと描いてきて、今回、
 ボザール・ミューさんで6回目の個展になります。
 今回は初めてテーマを決めて、それに沿った作品を展示しました。
 エッチングの『雲の樹』ができたとき、このカラー版を描きたいと思ったんです」

久保田さんの原画、個展を拝見するのは初めてだったのですが、
建物の壁がとても印象的で、すごく質感がでてて、
ヨーロッパ、イタリアみたいだなーと思いました。
すると、久保田さん、
「洋風がすきなんです。ヨーロッパ好きです。イギリスに行ったことあります」
とのこと。そうだったんですね~納得しました!

「マグリットは好きです。ぺタッとしてるけど、奥深い。
 身近にあるものを使って、シュールにする。
 身近なものを切り取って、変な空間にする。
 立ってるだけでシュールだったり」

シュールといえば、久保田さんの描く猫の「ミャーン」には
頭に葉っぱが生えていますが、これはどこから生まれたのでしょうか?

「実家で飼ってるミャ―の、ひげが落ちてたのを見つけたんです。
 そのひげを、『妖怪アンテナ』って、頭にさしたんです。
 それを見てるうちに、頭の上のひげが双葉になりました。
 機嫌がいいとぴーんとなったり、機嫌が悪いとへたったりする、
 成長したりしなかったり、芽が出るかもしれない、
 進化する象徴として、ミャーンの頭に乗せてみました。
 でも、この双葉が伸びて欲しいような、欲しくないような、
 不変性が好きですね。」

確かに、猫のミャーンは、年齢不詳であり、
有名なドラえもんやサザエさんのように
一生年をとらない、大人にならないイメージがあります。
この頭の上の双葉がどうなるのか、ずっとこのままなのか、
どちらともとれるところが、見てるだけで、ワクワクしてきます。

ところで、久保田さんの描く猫ちゃんは、とても目が特徴があります。
はまぐり形というんでしょうか。そして、目の色が深い青緑といいますか、
とても綺麗で好きです。また、白いひげがとっても長くて目立ちます。

「猫のひげ3本は一番最後に描きます。
 耳毛、眉毛、ひげ、サインの順です。
 このときは、誰も声をかけてきません。
 集中して描きたいので、誰にも話し掛けて欲しくないのが、
 じゅうぶん、家族に伝わっているようです。

 目は、表情が決まるので、描いてる最中、
 段階で変えていきます。猫の顔が一番大事ですからね。」

猫ちゃんのひげに力を入れていると知って、なるほど納得です!
それにしても、猫ちゃんの、無表情であり、
笑う寸前にも見える、うるうるした瞳が、やっぱりたまらないです。

今回の個展のテーマのひとつの雲。
クロワッサンのような細い雲や、もこもこと本物みたいな雲。
雲にもパターンがあるようですが・・・。

「この絵には、この雲にしようと、その都度決めています。
 雲って、ふわふわしてて、ぼーっと見ていたいです。
 自由で、まるで猫みたいですよね。
 猫みたいにご飯食べさせなくてすみますけど、
 たまに雨を降らしますけど、
 ずっと見てても飽きないし。わくわく楽しくなってくる。
 嫌な気持ちにならないですよね」

雲を猫みたいとおっしゃる方ははじめてで、面白いなあ☆と思いました。
わたしも、雲が大好き!空を見て、雲が元気だと嬉しかったりします。
小さい雲が束になって集団で流れていたり、
細い天の川のように、こまぎれになって、流れていたりすると、
どうしたのかな?なんかあったかな?と思います。
雨上がりや台風が去った後の雲なども、見ると、
抜けたんだねー、ごくろうさまーと思います。
今にもこれから雨が降りそうなときの移動する雲の速さは、
見てるだけでドキドキワクワクします
(すみません、雷、好きなんです。)
夜空に浮かぶ大人しい寝てる静かに漂う雲も好きです。
雲は、ほんとうに、魅力的。心を無にしてくれる。
それなのに、決してずっと同じじゃない。
いつだって、動いて変っていってしまう。
だからこそ、つかみたいのかもしれません。

「もうひとつのテーマの、窓のモチーフというのは、
 画面にした時点で、窓の奥の手前の世界というか、
 空間を切り取った状態の中に、窓の向こう側の違う空間との
 二重の隔たりができるのが好きです」

確かに、絵という額の中の世界は、ひとつの世界ですが、
その絵の世界の中に窓があって、その奥にもうひとつ世界があるとなると、
見てるわたし達は、ふたつの世界を見ることになります。
果たしてそこが同化してるのか異空間なのか錯覚なのか、
うきうきと好奇心で見つめていても、気を抜けば迷ってしまいそうです。
そこがまたいいんですけどね。

久保田さんの絵は、雲も窓も素敵ですが、木、お花といった植物も
とてもポイントが高い印象に残るものなのですが・・・。

「わたしは、植物はリアルに描けないんです。描いているけど、
 自然物として描いてるので、実際なんていう花なのか、わかりません。
 植物のリアルさを出すのではなく、
 無機質じゃない、あたたかみを絵の中に取り入れたいのです」

絵の中にいる猫以外は、窓、椅子や箱、机といった物体、建物だったりします。
月、空、雲は手が届かない自然で、どちらかというと、遠い神秘的な存在です。
ところが、植物、花は同じ地面にいる、同じ目線のいきものです。
そこに植物があるだけで、実際の現実の世界という感じがしますし、
身近であり、共に四季を過ごす仲間としての草花、植物の存在は、
見てるだけで、勇気や励まし、やさしい気持ちをもたらしてくれるんですね。

「わたしは、わたしのやりたいことをやる、
 マイペースなので、淡々と好きなものをベースに
 1年に10枚くらいづつ、あきずに描き続けています。

 とても感覚的に、これを置いてこうしよう、
 ここにこれを置いちゃおうと、
 最初に描きたいものをドーンと描いていますが、
 わかってくれなくてもいいわ、
 わたしはこれが描きたいのよと、なんの技術も無く、
 効率良く描けないので、時間がかかって、
 でも、しつこく描いてるうちに10年経ってました。

 のんびりと、描きたいものを描いています。
 わたしの絵を好きな人が買ってくださったら嬉しいです。
 絵は、決して安いものじゃありません。
 最初は、こんなに高くていいのかなと不安にもなりました。
 でも今は、共感してくださる方がいたら、とても嬉しいです」

久保田さんは、きっと丁寧に慎重にゆっくり時間をかけて
大事に描かれる方なんだと感じました。
わたしは、絵の中の描いていないまっしろな余白も、額も、
すべてが「その作品」だと思って見ています。
ひとつひとつ、細かい部分、脇役、小物、背景、
目には見えない間合いにも、全部役目があって
意味があってそこに存在していると思っています。
目で見えるものを意識しながら、
目に見えないものを感じ取れる可能性が、
そんな種がいっぱいの久保田さんの絵は、
好きになった人には、たまらないだろうなと思いました。

「絵は、描いて、他の方に見て頂いた時点で、
 作者の意図からはなれるものです。
 自分と100%同じに思う人は、 いないと思います。
 ある人はおもしろい、でもある人は違う意見がある。
 見方、フィルターも人それぞれ違うんです。
 窓を描いていても、窓の向こうでどんな想像をするかは
 人それぞれです。自分の思った通りじゃなくても、
 そうか、こんな見方があるのかと勉強になります。
 押し付けないことですね。

 よく10年もやってて、変化無くて飽きないの?と聞かれますが、
 自分で全然あきないんです。描こうと思っていて、
 描いていないもの、描ききれいないものがたくさんあって、
 引き出しが何個もあればいいんですけどね。まだ手一杯なんです。
 猫を描いて、見てくれる人がいるのが嬉しい。
 自分の絵を好きな人に見てもらうことが一番ありがたいです。
 ボザール・ミューさんに巡り会ってなかったら、
 描いていなかったかもしれません。
 遅筆で不器用ですが、こんな自分は変えられないんです。
 今、自分が描けるもの、描きたいものを描いていきたいです」

まだまだ描きたいものがたくさんある。
なんて、頼もしいお言葉でしょう!嬉しくなってきました*
是非、久保田さんには、このまま、描き続けていってもらいたいです☆

「絵を描くことは、自分の消化。昇華でもありますね。
 自分がやりたいこと、描きたいものを絵に表しています。
 雲は変化するものです。その一瞬の状況を切り取って描きたい。
 一番、ここがいいと思った、自分のフィルターを通して
 好きな空間を描けることが、とても楽しいです」

一瞬の状況を切り取って描きたい。
久保田さんのお話を聞いてて、思い出しました。
カメラを持っていて、気持ちのいい雲を見つけた時、あの雲を映したい!
いちばんいい雲を映したくて、夢中になってシャッターを押します。
でもなぜか「あ、これ、いい!」と思った、その瞬間より一歩遅いのです。
雲はそ知らぬ顔で去っていきます。待ってくれるはずがありません。
わたしの目に映る、雲の一番好きな瞬間は、
カメラを通した時には、既に無くなっていました。
でも、絵は違います。
瞬間という永遠の変らない時間が、
描き手の方によって映し出されてゆくのです。
そして、その絵を見たわたし達は、自分の時間で
その絵を解凍できるのです。自分の速さで、
自分の温かさで、自分の気持ちでみることができます。
絵って・・・「果てしない」ものなんですね。

最後に、ボザール・ミューの宮地さんに少しだけ、お話伺ってきました。
わたくし、知らなかったのですが、ボザール・ミューさんは、
1984年OPENの、日本・銀座で最初の猫専門画廊だそうです!

「猫専門にしたのは、狭く深く、通り一遍じゃなく、
 猫の面白さをいろんな作家さんに料理してもらいたかったから。
 猫はいかようにも表現できる、広くて深いものです。
 1週間交代で展示会をしていますので、毎週、違った猫に会えます」

銀座は二度目なんですと話したところ、普段どこに行ってるの?と
聞かれたので、高円寺の猫の額さんです(^^ゞと返すと、

「猫の額さんは、DMの作り方が、写真に力を入れてるようで、
 そういうお仕事をなさってた方なんじゃないかしら」
と、褒められたようです。嬉しい~♪やったね、木村さん!(笑)

「アートというのは、現実から切り離して、
 違った環境で、日常生活を忘れてみるものです。
 銀座は来やすいですから、いつか来よう、来たいと思っていた方が
 遠方でも地方からお越しくださいます。嬉しいことです。
 銀座に来たら、うちに来るという方も多いです。
 それだけ、いいものを探そうと丹念に見て下さるので、
 わたしたちが気がつかない、知らない魅力を拾い、
 これだ!と思うものを探し出します。
 他の人はどうあれ、わたしはココが好きなんですと、お話しくださいます。
 自分だけが見つけた魅力を発見できる、出会えるということは、
 素晴らしいことです。
 久保田さんは、2年に1回の個展なんですよ。それだけ綿密なんです」

うわうわ、なんだか息をするのも忘れて聞き入ってしまいました。
すごく短い時間にかなりいいお話を頂戴しました。
さ・・さすが、銀座の老舗画廊ですね!
是非また、来ようと思います!
久保田さんは、実に2年ぶりの個展だったんですね。
いいときに見れた・・・!わたし、このタイミングで
久保田さんの展示会を始めて見ることが出来て、
大変ラッキーだったと痛感しました!

ボザール・ミューの宮地さん、どうもありがとうございました!

それにしても、久保田さんとは、絵のお話しをしていて、
止まる事がなくて、多分、いつまででもエンドレスに話せたと思います*
そのくらい、見れば見るほど、ここが好き~♪がいっぱいで、
「いつまでもいたい・・」と、まるで、雲を何時まででも眺めていたい、
子供の時のようにひたってしまいました。

わたしは、子供時代、雲を眺めては、あの雲に乗って何処に行きたい、
あっちの雲に乗って何処に行こう、と、想像を膨らますのが癖でした。
大人になってからも、たまにあって、竜の形をした雲や、
たつのおとしごの形をした雲を見たとき、すごくすごく嬉しくて
夜寝る前に雲に乗って伝えたい人の家に行く想像をしたものです。
また、会えない家族や身内を思って申し訳ない時は、
夜の雲に乗って、そっと寝ている相手を見に行く想像もします。
雲は・・・わたしにとって、想像上の移動手段であり、
雲に乗れば、何処にでも行けると信じてるものなのです。

その雲を、触れたい、掴みたい、持ち帰りたい、
家のなかで羊のように放して遊ばせて、雷鳴らせたり、
雨を降らせて一緒に遊びたい、そんな空想をする人間です。
その雲を、雲の樹として育てることができる、
そんな絵を見たのは初めてだったし、嬉しかったです。
雲を閉じ込めたい。四角い箱に入れて、手のひらで眺めたい。
そんな夢のようなことも、絵ではチビロちゃんが見せてくれました。

わたしは、雲の上をあちこち飛び回って好きなところに行くように、
久保田さんの絵の世界を、あちこち好きに飛びまわれるのでした。
いつまでも、いつまでも、そこにいたかった。
ほんとに・・・うっとりと、夢の世界でした。

このレポートを書いていて、思い出したことがあります。
わたしの子供時代の夢は、
「絵描きになって、日本中を旅すること」でした。

いろんな地方で、目の前に広がる景色や、
いいなと思った瞬間や出来事を絵に描きたい、留めたい、
それを見た、誰かが、喜んでくれたら嬉しい。
自分がいいなあと思った、素敵だなと感じたことに対して
ちょっとでも「そういうのってあるよね」
「こんなこと(人・景色)もあるんだね~!」
と思ってもらえたら、たった一人でも共感してもらえたら、嬉しくて。

だから、にこにこネットのスローガンも
「笑顔で繋がる夢や希望 探しに行こう にこにこネット」にしました。

残念ながら、わたしは絵描きとして
何かを皆さんにお伝えすることはできませんが、
今更ながらに気がついたのです。わたしは、じゅうぶん、
取材を通して、日本中を旅してるんだということを。

なにかしらの思い、伝えたいこと、表現したいことを形にした皆さんの展示会、
個展、作品展などを、わたしは雲に乗ってはいないけど、
こうして鑑賞することができ、お話しを伺ったりしています。
作家さんのお話や、作家さんの夢や希望を作品から感じ取って、
展示会を見て「きてよかった」と思った感想とともに
こうしてレポートで皆さんにお伝えすることができます。

このレポートを読んだ方の中で、誰か一人でも笑顔になって下さるのなら。
わたしは、これからも、いろんなところに行こう。
はじめてみる、一期一会の眩い光景を、お届けしよう。
10年経っても、あきない!まだまだ行きたい所がたくさんあります!
10年後にもそう胸を張って言おう!改めてそう思いました。

こんなことに気がつけたのも、
久保田さんの絵を見ることができたからだと思います。
久保田英津子さん、ほんとうに素敵な個展でした。
鑑賞する事ができて嬉しかったです。どうもありがとうございました!


 

●久保田英津子さん チョコルーム
http://chokoroom.ciao.jp/


●ボザール・ミュー
http://home.catv.ne.jp/hh/mieux/
  東京都中央区銀座7-5-15 銀座蒲田ビル4F
  画廊事務所 03-3571-0946
  JR・地下鉄新橋駅、地下鉄銀座駅B6出口よりともに徒歩約5分



かぶらぎみなこさん「SHIMOKITA STYLE Exihibition*2」

09/20/2007

下北沢は、若者の街。お洒落な街・・・というイメージが強く、
わたしのような田舎者は行く機会など、全く無いと思っていました。
そんなわたしが、躊躇せず、下北沢に初上陸することに!!お目当ては、
グループ展に参加される、イラストレーター、かぶらぎみなこさんです。

偶然、ネットサーフィンしててサイトをみつけたのですが、
イラストレーターとしての10年間の活動記や、
装画塾に通った記録、初めての挑戦事を綴る奮闘記
(乗馬教室、陶芸教室、メイク教室、茶道教室など、
 わたしもいきたい!興味あるものばかり!)などなど読み物どっさり。
その読み物に一緒にあるイラストも、わたしが好きな絵柄で、
ふにゃふにゃとした、ゆるいキャラクターというんでしょうか。
絵も文章も、すっかり、隠れファンになったのでした。
なんといっても一番のおススメは「パレット奮闘録」。
2004年5月から12月まで、
イラストの学校パレットクラブ・スクールに通ったときの記録です。
絵(イラスト)に関連した学校に通いたい・・・と、ずっと憧れていたわたし。
かぶりつくように夢中になって読みました。そして・・・燃え尽きました(笑)
かなり印象に残るものだったんです!

その、かぶらぎさんが展示会に参加される。
ここで行かずして、いつ行くのか。かぶらぎさんの原画を見たい!
かぶらぎさんにお会いして、お話をお聞きしたい!!
ただその一心で、下北沢、参上です!じゅわっち!
(今回、ハイテンションです*)

かぶらぎさんの参加されたグループ展というのは、
下北沢のGALLERY FREESTYLEで行われた、
「SHIMOKITA STYLE Exihibition*2」。
下北沢のフリーペーパー「SHIMOKITA STYLE」で集まった、
8人のイラストレーターのグループ展であります。

もともと、パレットクラブ・スクールの講師の森本美由紀さんが声をかけて
集まった7人のイラストレーターで「SHIMOKITA STYLE」を作るようになり、
今年の1月にこのメンバーでグループ展を開き、
今回、2回目にあたるそうです。

当日は、日曜日で晴天だったこともあり、大賑わいでした!
外で、フリーマーケットをやっていたこともあり、
男女問わず、カップルも、若い人が沢山見に来てくださって
ギャラリーの中も、外も、お客様でいっぱいに!


憧れだった、かぶらぎさんは、お優しい声で、
ショウロンポウのようなあったかい笑顔、
ホットミルクのような穏やかさをたたえて、
迎えてくださいました。感激だ~!(泣*)

初めて下北沢、来たんですけど、なんか、吉祥寺みたいですね
とお伝えすると、
「そうですね、井の頭沿線沿いなので、
 吉祥寺に似てるといえば、似てるかも。
 吉祥寺と違って、高い建物、高層ビルが無いのが特徴でしょうか。
 若者が多くて、お洒落ですね。
 洗練されれば、自由が丘みたくなるかもしれません。
 でも今風の新しいお店と、昔ながらの下町の風景が
 うまい具合に合わさっていて、ちょっと懐かしさもある、
 他にはない町ですね。」

「SHIMOKITA STYLEでは、町をぶらぶらして、町のルポを書いています。
 一人でフラフラするのが好きで、気分転換になって面白いです。
 下北沢のお店は残るお店は長く残りますが、
 早いお店は早く撤退してしまいますので、
 入れ代わりが激しく、極端ですね。ごちゃごちゃしてて賑やかで、
 いろんなものが混ざってるので、歩いてても、ネタがつきません。
 今回、下北マップを作成してみました。意外と、トイレが無いんですよ。
 なので、トイレが借りれる所がわかったら便利だよなあとか、
 わたしの目線、独断と偏見で楽しく作らせていただきました」

かぶらぎさんの作品の前に、まずは、他に参加されている、
7人の作家さんの作品も少しだけ、ご紹介させていただきますね。

入って、まず一番奥。こちらはMayumiさん。
「SIMOKITA STYLE」では、「マユミと空の下北沢デート」を担当。
60年代のファッション、カルチャーに魅かれて描いているそうです。
記念に購入したポスカは、こんな可愛いものを選ばせて頂きました♪

女性は男性に恋をしても、愛を経て子供を産んで母になっても
綺麗でいられるんだな、役得だな~っと、ふと思いました。

ree*roseeさん。「SIMOKITA STYLE」では、
お気に入りの映画のファッションをテーマにイラストコラムを担当。
わたし、この左の女の子の絵がすごく気に入りました!!
お名刺も、この絵柄だったので嬉しい♪
記念ポスカは、紫色と、きらきらに魅かれてこちらをGET♪

右脇。morocco45さん。
「SIMOKITA STYLE」では、カレンダーのイラストデザイン担当。
とくに、猿の絵がほのぼのしてて、可愛かったです。
記念に購入したポスカは、椿のしっとりしたものを♪

森シホカさん。「SIMOKITA STYLE」では、VOICEページのカット担当。
10月1日~31日まで、
市ヶ谷レストラン・カシーヌで「家族展」予定だそうです。
展示されている絵柄のポストカードがあり、どれにしようか迷って
選んだ挙句、買い忘れていました!森さん、ごめんなさい!
いつか機会がございましたら、記念に購入させていただきますね!

金川かもめさん。「SIMOKITA STYLE」では、「かもめ書店」で本の紹介を担当。
いつもは、クレヨンで描かれているそうですが、
今回は、アイロンプリントだそうです。雰囲気があっていいですね!
記念のポスカは、オウムさんを選んでみました♪

森本美由紀さん。わたし、知らなかったのですが、
有名な方なんですね、失礼しました。セツ・モードセミナー卒業後、
フリーランスのイラストレーターとして活躍。
墨と筆のシンプルなドローイングで普遍的な女性のスタイル画を描き続ける。
と、説明に書いてありました。
「SIMOKITA STYLE」では表紙を描かれています!
9月28日~10月14日まで、六本木のGALLERY TOKYO BAMBOOさんで
個展を開催されるそうです。クラフト縁でご紹介してますので、
こちらもどうぞ!
http://event.craft-en.com/2007/09/the_look_of_lov_2cb2.html

イナガキマコさん。
「SIMOKITA STYLE」では、「イナガキマコの絵本の世界」の絵本を連載。
いや~、色がいいですねえ、ぱっと魅かれます。
お客様が、作品集のパンフレット見てらしたのですが、
わたしも、見たかった~!寒い冬でも、ココアを飲んで、毛布を被って、
お母さんの温もりに抱かれながら、絵本を読み聞かせてくれて、
すやすや寝てしまいたくなる、そんな絵ですね~。
今回、ゆっくりお話しなどできなかったのですが、
いつかまたじっくり鑑賞したいです!
イナガキさんには、取材の日、いろいろ親切に教えて頂いたりと、
お世話になりました。ありがとうございました!
さて、イナガキさんの記念には、レターセットを購入しました。

あ~ん。可愛すぎて、出したくない!(笑*)

ところで、8人の作家さんのグループ展ですので、その数の倍、
ギャラリーにお客様や作家さんのお知り合いの方がいらっしゃるわけです。
日曜日の下北沢なので、入ってくるお客様は、プラスアルファー!
邪魔にならないよう作家さんの説明文をメモし、名刺やポストカードを選び、
人の出入りの合間をぬって写真を撮り・・・・大汗かいてました。

この間、いらしてる作家さんはお客様の対応で、ずっと立ちっぱなし。
動きっぱなし、喋りっぱなし。なんというか、もう、
わたしも、いろんな意味でテンション高めでした。

さて、肝心な!!かぶらぎさんの絵で~す♪♪

下北沢の地図、合計6枚です。
あづま通り(北東方面)界隈トコトコMAP、
鎌倉通りわくわくMAP、一番街てくてくMAP、
南口トキメキMAP、北口どきどきMAP、茶沢通りうきうきMAP。
名前の音感も、わたし好み♪下北沢って、こんなに広くて、
いっぱいお店あるんですね!びっくりしました!!

こっ、こまかい!!こんなに、こまかくて、面白くて、
丁寧に楽しく可愛く描いて下さってるんだから、
もっと、下北沢の商店街やお店の方に知ってもらいたい!
全店に置いて貰っていいんじゃなかろうか。

中でも、「ぷぷ♪」と笑っちゃう”お気に入りポイント”を
そこここにみつけ、めっちゃ楽しいです♪例えば・・・

「この辺一帯住宅街なのです。こんな所でくらしてみたいなーかせぐか・・・」
と、亀のカメタを連れて散歩しています。暮らしてみたいなーのあとに、
「かせぐか・・・」がわたしの思考回路と一緒で、嬉しい(笑)

やかんの影から、「昭和がちらり」の表情が素敵♪
その下、「酒がのめる酒がのめる酒がのめるぞ~」と
「うい~♪」とハートマーク出して歌ってるのが、わたしと思考回路一緒(笑)
亀のカメタの背中には、赤ワインの入ったワイングラス☆
とことことこ・・・と歩いてる姿は、むっちゃタイプ!

はい、こちらも「ちら」繋がりで、「ネグリジェもあったわよ ちら」が好き!(笑)
きらきらダイヤマークも好き~♪

「麺はやっぱり愛情だよ愛・・・」と、ずず~っと麺を食べてるのが激しく同感。
ハートマークでてるし♪なにかを食べてるところや食べ物
(ケーキやパンとか)をほんとに美味しそうに描ける方って、憧れます!
「イベント、展示もできます」額を自分の顔に持ってくる仕草が、好き♪
この仕草は結構たくさんありました。うまいな~♪っと、感心しきり*

やっぱ、究極はこれでしょうかね。自分がえびふりゃ~♪になっちゃう!
エビフライになったイラストレーターが地図に登場ってすごい!(笑)
着ぐるみも真っ青。しかも、恍惚の表情。うっとり。なにをかいわんや。
下の、びっくり顔のマネキン「うひょー」も目を引き、面白いです☆

と、これはもう、ほんとの一部分です。
6枚の地図を見ていると、宝探しじゃないけど、
「あ!これおもしろい!ぶぶw」と笑っちゃうポイントがいっぱい。
ひとり、大興奮で魅入ってしまいましたが、
こちらの、「シモキタかぶマップ」(全ての地図が入った6枚1組セット)
展示会期間中、大好評で増刷分も含め、延べ50部販売されたそうです。

地図としても、わかりやすいし、色が可愛くて、見てるだけで
うきうきワクワクしてくるんですよね~。見てて楽しい!
こう書いてあるけど、それが気になるから、そこに行きたくなる、
実際に行って見なくては・・・という気になる、
すてきで立派な「観光名所」になってると思います!
かぶらぎさん、この勢いで、高円寺のマップなんか、どうですか?(笑)

ギャラリー前、フリマの横で、かぶらぎさんと、立ったまま、
お話しをお伺ってきました。フリマにくるお客様の対応、接客もしながらなので、
かぶらぎさんには、ほんとにお忙しいところ、申し訳なかったです・・・(-_-;)
こうして、テンション高めの中、残された時間内で聞きたい事を聞いてきました。
でも、かなり核心をつかれたんです。ある意味、しびれました。

かぶらぎさんは、フリーのイラストレーターとして、
編集プロダクションから2年間、仕事を貰っていました。
この2年間で、イラストの描き方、ライターとしての原稿の書き方や、
構成の仕方など、仕事の基本、基礎というものを、教えてもらったそうです。

その後、自分で仕事を取るために、営業周りにでます。
かなり辛い苦言を浴びることになります。
「こんなんじゃだめ」「見込み無い」
「今すぐ頼める仕事は無いです、期待しないで下さい」
「うちとはタッチが合いませんね」などなど、厳しい意見の嵐。
出版社に売り込みに行けばスグ仕事がもらえる、そんな甘い事はまったく無く、
一生懸命作った、ファイル一冊分描きためたイラストも
「アマチュアだったらいいけど、プロでこれじゃあ・・・」
「今の状態の作品では何ともコメントしようがない」と、斬り捨てられる日々。
そこまで言わなくても!!とカッときたり、頭にきても、あとで振り返ると、
もっともなことを言われてることに気がつき、身に染みる連続。
たくさんの編集者の方と面接し、話をし、説明を受け、
ときには激しく熱く厳しい助言を頂き、苦しみ試行錯誤を繰り返しながら、

仕事になる絵柄と、自分の絵柄がかけ離れているという事実、
ご飯が食べられる仕事と、自分がやりたい仕事が違うことなど、
両者の兼ね合い、折り合いがつかず、難しさを痛感します。

ずっとカットを描いてきたのを、イラストを描こうと、
アクリル画に転換しイラストレーター5年目にして、初個展を開きます。
その後も、モノクロの線画とアクリル画を描き溜めながら営業活動をし、
頂いた仕事をこなしますが、なかなか次の仕事に繋がりません。
8年目で、兼業していた仕事を辞めることになり、
2度目の個展も開催しますが、
「このままでは個展を繰り返すだけで先に進めないのではないか。
 自分の絵の限界なのではないか」と不安は最高潮に達します。

アクリル画で仕事が取れない現実。
アクリル画やポスター画は、基準が厳しく仕事が無いという事実。
もう1度勉強し直してみよう。
9年目の春、2004年からパレットクラブ・スクールに通いだします。

スクールでは、いろんな先生がいて、それ以上に、
沢山の絵を描ける人が集まる環境でした。
そんな状況に置かれることが初めてだった、
他の人がどんな絵を描いて、どんな活動をしているか、
全く知らなかった、かぶらぎさん。
みんなの作品、活動がとても参考に、刺激になったそうです。

「パレットに通ったこと、行ったことは大きかったです。
 友達ができたこと、展示会を見たり、助けてもらったり、
 横の繋がりができたことは、ほんとに、ありがたいです。
 友達に恵まれました。財産ですね。今まではずっと一人でしたから。
 イラストコース8期生なんですけど、みんな、仲が良いんです。
 自分が自分がというのではなく、
 人の才能を素直に認める穏やかな人が多いんです。
 今でも、皆でご飯食べたり遊んだりしています。

 パレットを卒業して3年目ですが、
 パレット繋がりで、いろんなお仕事や出会いがあって、
 この3年で、いっきに世界が変りました」

「今まで、やりたいようにやってきましたし、好きにやってきました。
 イラストレーターというのは、好きなだけじゃ無理ですが、
 好きじゃないとできないです。
 割が合わないというか、圧倒的に、量的、精神的、
 金銭的に苦労が多く、悔しい思いもいっぱいします。
 だけど、好きだったら頑張れる。無名の人は使わないといわれても、
 今に見てろよという強い気力、これがだいじです」

気力・・・。よく、イラストレーターの仕事の営業周りは
なかなか使ってもらえず、難しいと聞いたことがあります。

「よくあることだと思うんですが、一生懸命描いたイラストを持って
 出版社めぐりをして、編集の人に拒否されても、
 自分の存在、才能すべてを否定されたみたいな
 絶望感に打ちひしがれる人もいますが、
 そこでくじける必要は無いんです。
 編集の人が理解できるように、自分の絵が、どう使えるのか、
 あてはめてみると、わかりやすいです」

はたと気がつきます。想像してみました。
編集の方も仕事を山のように抱え大忙しです。
そこに、はじめて来たイラストレーターさんが、自分の描いた絵です!
使ってください!見てください!と資料を置いていっても、
目の前の仕事が優先ですから、
インパクトが無ければ、そこで終ってしまいます。
編集の方は、持ち込まれた、見せられたカットを見ただけで、
すぐにどこで使えるか、どの企画で任せられるか、
どの仕事で依頼できるかに直結できるわけではないのかもしれませんね。

そして、イラストレーターとして仕事の営業に行く場合は、
例えば、自分が好きな雑誌があったら、丸々1冊、
自分のやりたい企画や特集を考えてみて、
実際に自分だったらどんな絵を描くか、描いて渡してみる。
編集の方に、わかりやすい、イメージしやすい、
こんな企画だったら、こんな絵が描ける子なんだなと
伝わるような見せ方を工夫することも
イラストレーターの仕事なのかもしれない。
 
ここまでしても、相手が『うちとは合わない』という結果を出すこともあるでしょう。
相手の求めているものと違う場合は、多々あるはず。
編集者は、その編集部が求める、欲しい、お願いしやすいイラストレーターを
探しているのは事実でしょうから、条件があうか、あわないか。
物凄くアバウトに客観的に見て、プロとしての依頼を受けられるかどうか。
全然知らなかった世界だけに、頭の中ぐるぐるです。

「イラストレーターというのは、わたしは、『商業絵描き』だと思ってるんです。
 クライアントから何を言われても、
 言われたとおりに描くのが、イラストレーターなんです。
 自分の絵を否定された・・・・わけではないんですね。
 好きな絵を描くのが、画家です。
 アーティストは、作品を描いてみせることで完結しますが、
 イラストレーターは、仕事の一貫、流れのひとつなんです。
 自分のイラストを、載せて下さい!というよりは、
 みんなで1冊の本を作っていく、ひとつのものを作っていく、
 それがイラストレーターだと思ってます」

それぞれに、立場、役割がある。文章を書く人、校正をする人、
デザインする人、写真を撮る人、イラストを描く人、編集の人。
ひとつの仕事の中で、与えられた役割に対して、判断する人がいて、
自分でも頑張って、いいと思って提出した作品に対して、
これは違うと言われてしまったとしたら。
それは、自分の絵や力量を否定されたわけではなく、
ひとつのプロジェクトの中では、あわない、ということ。
悲観的になったりショックを受けてしまいがちですが、
よく考えてみれば、自分の置かれてる役割を理解しておくと、
落ち込む暇はないのかもしれません。
じゃあ次を考えなきゃと進むしかない。
みんなで作っているのだから・・・!もっといいのを考えよう。
良いものを作りたい気持ちは、皆さん同じはずです。

「自分のことは、わからない、見えないものです。
 何年かやってみて、失敗したりして気がつくんです。
 イラストレーターは時代が読めないとダメだって言われてます。
 冷静に、客観的になること。
 なにを求められているのか。自分の絵や、回りに対して
 冷静に、客観的に、見る目、ですね。」

かぶらぎさんのお話を聞いて、かぶらぎさんは、それだけの、それなりの、
わたしには想像つかないほどの苦しいことや辛いことを経験してきて、
それを乗り越えているんだということ。その時間を経てきたからこそ、
痛みを知って、今、この時間にいるんだなと感じました。

「クライアントから、こういうのを描いて下さいと依頼を受ける、
 注文を受ける、イラストレーターの仕事の9割がこれです。
 たくさんの方が、イラストレーターを目指して頑張っています。
 イラストレーターは、才能のぶつかりあいです。
 いろいろな状況、環境の中で、それぞれの理由で続けられない場合、
 続けない選択をする人もいて様々です。
 どういうバランスをとるか、現実を深刻に受け止めることもあり、
 簡単に一言で言えるものではありません。
 イラスト活動を通じて、今でも覚えている忘れられない言葉は、
 『何とかして生き残ること』です。ほんとに、その通りだなと思いました」

なんとかして生き残れ。
イラストレーターを目指す、志す人は、何百人といます。
残念ながら、その全員がなれるものではありません。
たくさんの浮き沈みが漂う中で、さまざまな学校や、現場で、
先生や、プロの方から頂くアドバイス、メッセージ、
時に厳しい苦言も、その方が通過してきたであろう、
経験や実績からなる、生きた言葉です。
いつの日か迎え、通り過ぎるであろう岐路に、
その言葉に気が付く瞬間、よみがえる時が、きっとあるはずです。

損得勘定じゃない。なんとかして生き残ること。それに尽きる・・・・・・。
想像しただけで、ぞぞぞっと、鳥肌がたってきました。

同時に、厳しいけれども、決して甘くないけど、
生きてさえいれば、なんとかなる。という、
どんとかまえて受けて立つくらいの広さ、柔軟さを感じました。
誰が見ていなくても自分のために積み重ねること。
自分を信じて自分を捨てない。夢は離せば放れてしまう。
小鳥を掌で包み込むように潰すことなく胸に抱えよう。
人生、何処でどうなるか、わからない。
何処で、誰と繋がるかも、知りえない。
明日が、どうなるかなんて、
誰も、これっぽっちも、わかりゃしない。

「いつも笑顔で、普通に平然としている人を見ると、
 くじけてるのは自分だけじゃないかと更に不安になったりしますが、
 人は、自分が思っている以上に、
 くじけたり、凹んだり、落ち込んだりしています。
 自分だけじゃないんです。同じなんです。
 イラスト活動を通じて出会った友達に、たくさん助けられました。

 今までは、アクリル画を描いてたんですが、
 今回、ペン画で下北マップを描くという、
 いつもと違うタッチの作品でしたが、好評で嬉しかったです。
 イラストレーターとしては、今後、本の装丁や、
 ポスターなどもやっていきたいですね。
 深く考えないで、描きたいものをいっぱい描きたい。
 これからも、ひとつひとつを、精一杯やっていきたいです」

かぶらぎさんの、始終、スポンジのような、
なんでも吸収してしまいそうな寛容さが、いつまでも、眩しかったです。

かぶらぎさんは、かぶらぎさんの人生の時間があって、
かぶらぎさんができることを、やって生きている。

わたしは、わたしのできることを、精一杯やって、
これからも生きていこう。そして生き残る。
それでいいんだ。

イラストレーターって、漠然と、いったい何なんだろう?
どうしたらなれるのか。技術と営業力が無いとダメなのか?
なるためには、どうすればいいんだろう?
よくわからない未知な部分が多かったのですが、
かぶらぎさんのお話を聞いて、わかったのは、
「これだ」という答えがひとつだけあるのではない。
どの道もその人が、その場所で、時間や人間関係、
やること、やりたいことを積み重ねてゆくうちに、
自身で体感、気がついて身につけていくものなのだということ。
そこに間違いも正解も無い。すべては、その人自身に繋がる。
いろんな方がいて、いろんな考え方、受け止め方がある。
その中でも、かぶらぎさんのお話を聞くことができて、
とてもよかったです。なんだか、明るい前向きな気持ちになりました。
ほんとに、来て良かった。

わたしは、かぶらぎさんの絵が好きです。
わたしが編集だったら、不動産の住宅展示場巡りルポとか、
浅草の、観光名所巡りとか、多摩のフリマ潜入ルポとか、
お願いしたい、描いてもらいたい企画、いっぱいでてくるのにな~♪

アクリル画は、HPに載ってるのしか見たことが無いのですが、
「あ!この色好き!」「このぺったり感、好き♪」
と、自分のHIT!に遭遇するツボが結構あって嬉しかったんです。
いつか実物をこの目で見てみたいです。
これからの、新しい作品など、楽しみにしています♪

そんな、かぶらぎさん、下北マップは買ったのですが、
ポストカードは今回、無いとのこと・・・・。フリマを出されていたので、
記念に買わせていただきましたが、フリマよりも、この・・・!

手描きの値札がいい!!いや~ん、可愛い♪
手描きですよ、原画ですよ、貴重ですよ~(喜*)
今回の展示会取材の、一番の収穫です♪♪
展示されてる手描きの値札、全部欲しかったですが、
さすがにそれはどうかと思いましたので、
買ったフリマの商品の値札だけ記念に頂いて帰ってきました。
きゃ~♪♪色使いとか、幼稚園・小学校・学童みたいですよね。
はっきりわかりやすくて、安心・安全・嬉しいな*

かぶらぎさん、フリマ、いっぱい買ったのに、
相当安くしていただいちゃってごめんなさい!
ほぼ半額になってましたよね・・・大丈夫だったんでしょうか;。

今度は、かぶらぎさんの個展の時に、取材させてくださいね!
短い時間に凝縮された貴重なお話し、どうもありがとうございました☆


●かぶらぎみなこさん
Radis Amusant !!
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●Web版Shimokita Style
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●イナガキマコさん   
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●金川かもめさん
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●森シホカさん   
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